同じ読み方ですが場面によって使い分けられる「観賞」と「鑑賞」。
その使い分けは意外に難しいですが、どのような違いがあるのでしょうか。 

「観賞」と「鑑賞」の意味の違い

「観賞」と「鑑賞」の違いは、漢字の違いから考えるとわかりやすいです。

「観賞」は、「観」という文字に「見」が含まれていることからもわかるとおり、目で見ることができるものに対して使われます。
例えば「植物観賞」は、植物を自分の目で見て楽しむものです。

「鑑賞」の「鑑」という文字は「鑑別」などの熟語にも使うように、「じっくりと良し悪しを見極める」という意味を含んでいます。
そのため「鑑賞」は映画、音楽、芝居など個人の感じ方によって評価が違ってくるような芸術性の高いものに対して使われます。

一つ注意したいのが、映画や音楽などでも芸術性が低く娯楽性が高いものを見る場合には「観賞」とすることです。
ただし、芸術性が低いものかどうかはそれぞれの感性によりますから、「観賞」と「鑑賞」の使い分けは非常に難しい面があると言えます。