重症と重傷の違いとは?

事故のニュースなどでよく使われる「重傷」という言葉。
一方で「重症」という言葉もあります。
2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

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重症と重傷の意味

「重症」は「症状が重いこと」を意味するのに対し、「重傷」は「傷の程度が重いこと」を意味します。
これだけを聞くと、「重症」は病気の時に、「重傷」はケガの時に使うと思いがちですが、それだけではありません。
「重症」は症状に着目しますから、病気だけではなく、ケガの症状が重い時も含めて使います。

また、消防庁と警察庁とで、どちらの言葉を用いるかが違います。
消防は、病人もケガ人もどちらにも対応するので、事故によるけがでも「重症」を使います。
警察は、事故が起きた時にけが人を見ることはありますが、病気を見るわけではないため、「重傷」が使われます。

ニュースや新聞などでは、「全治〇カ月の重傷」と見聞きしますが、これは警察庁の発表を受けて記事にしているためです。
警察庁は重傷度の基準として、全治一カ月以上は重傷、それ未満は軽傷と定義しています。

ちなみに、比喩的な用い方として、「重症」は恋わずらいの時に「相当な重症だ」というようにも使います。