影と陰の違いとは?

普段あまり意識することのない「影」と「陰」ですが、2つの言葉には明確な違いがあるので、しっかりと意味を理解しておきましょう。

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影と陰の意味

物が光を遮ってできる、その物の黒い像を「影」、光の当たらない暗い場所を「陰」といいます。

「影」はもともと光を表す言葉であり、「月影」は「月の光」、「日影」は「太陽の光」を意味する言葉です。
水面や鏡などに反射した光によってできる像も「影」で、次第に「影」は光の反対語として使われるようになりました。

対して「陰」は、日差しの当たらない暗い場所を指します。
「日影」が「太陽の光」を意味するのに対し、「日陰」と表記すると「太陽の光があたらないところ」という逆の意味になります。

また、「陰」は「陰雲(いんうん)」や「陰雨(いんう)」などのように、曇り空を指して使われたり、「陰険(いんけん)」や「陰鬱(いんうつ)」のように、人の気分や性質を表すときにも使われます。

中国の易学には「陰陽」という対立概念がありますが、積極的な性質の「陽」に対して、消極的な性質が「陰」です。