「離す」と「放す」の違いとは?

「手をはなす」、「犬をはなす」など日常的に使う場面の多い「離す」、「放す」という言葉。意味が似ていて使い分けが難しいですが、どのような違いがあるのでしょうか。

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「離す」と「放す」の意味の違い

「離す」には本来「隔たりを置く」、「距離を置く」などの意味があります。
「離す」には物理的に距離を作るニュアンスが含まれています。

一方、「放す」には、「自由の身にする」、「つかんでいるのをやめる」などの意味があります。こちらは、物理的に距離を空けるニュアンスよりも「開放する」「自由にする」という意味あいが強いです。

例えば、「鍋から手をはなす」という場合には、物理的に距離を置くので「離す」を使います。
「捕虜をはなす」という場合には、捕虜を解放して精神的に自由にするので「放す」を使うのが適切でしょう。

同じ文でも状況によって変わることもあります。
「はなした手」は、触っていたものから物理的に距離を置くなら「離した」、犬のリードをはずした時には「放した」を使うのが適切ですね。