「一生懸命」という言葉は日常生活の中でよく聞きますが、似た言葉に「一所懸命」があります。
読みも綴りも似ているこの2つにはどのような違いがあるのでしょうか。
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「一生懸命」と「一所懸命」の意味の違い
「一生懸命」と「一所懸命」は両方とも、命を懸けて物事にあたることを表しています。
意味はほぼ同じですが、実は「一所懸命」が先にあった言葉で、「一生懸命」はそこから生まれてきた言葉です。
「一所懸命」は武士が自分の領地を、命を懸けて守ることでした。
当時の武士にとって自分の領地が奪われることは生活が破たんし、命が奪われる危険性もあることなので必死です。
この「一所懸命」の「一所」が「一生」と誤用されるようになったのが「一生懸命」。
成り立ちは誤用ですが、「一生」とした方が意図するところが伝わりやすいことから、現在では「一生懸命」の方が頻繁に使われます。
なお、「一生懸命」は「いっしょうけんめい」、「一所懸命」は「いっしょけんめい」と読むので混同しないように気をつけましょう。