「遺伝子」と「DNA」と「ゲノム」の違いとは?

昨今、遺伝子関連の研究が進んでいて、「遺伝子」「DNA」「ゲノム」という言葉を聞く機会が増えました。
使い分けがわかりにくいこの3つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。

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「遺伝子」と「DNA」と「ゲノム」の意味の違い

「遺伝子」と「DNA」を同じものと認識している人は多く、会話の中でも同義として登場することが多くあります。
しかし、厳密に区分すると「遺伝子」と「DNA」は違うものです。

DNAは日本語にすると「デオキシリボ核酸」で、英語の正式名称は「Deoxyribonucleic acid」です。
デオキシリボースを含む核酸のことで、その中の塩基配列に遺伝情報があります。
しかし、塩基配列には遺伝情報を持つものと持たないものがあり、遺伝情報を持つものを「遺伝子」と呼びます。
すなわち、「遺伝子」は「DNA」と同義ではなく、「DNA」に含まれるものです。

一方で「ゲノム」は合成語で、遺伝子の意味の「gene」と染色体の意味の「chromosome」を組み合わせた言葉です。
これは、DNAに書き込まれた全情報のことを指します。